良い姿勢はわずかに動いている?背骨と骨盤に「動ける余裕」をつくろう

姿勢とからだ

固めるのではなく、自然に微調整できる体を目指そう

姿勢を整えるために「リラックスしましょう」と言われると、

「ただ力を抜けばいいの?」

と思うかもしれません。

でも、私が考えるリラックスの目的は、ただ脱力することではありません。

体が必要なときに動ける余裕をつくること

これが、姿勢を整えるうえでも大切だと思っています。

人は立っているとき、見た目には止まっているようでも、実際にはわずかに揺れながら重心を調整しています。

足首や股関節、体幹などが小さく協調しながら、バランスを取り続けているのです。

つまり姿勢には、体を支える力だけではなく、小さな変化に合わせて動けるしなやかさも必要です。

今回は、リラックスすることと姿勢の関係を「体のしなやかさ」という視点から見てみましょう。

良い姿勢はわずかに動いて調整している

私たちは、立っているときも完全に静止しているわけではありません。

少し前に重心が移れば、それに合わせて調整する。

右に移れば、またバランスを取り直す。

そんな小さな動きを繰り返しながら姿勢を保っています。

つまり、

姿勢を保つ=ひとつの形を固定する

というより、

そのときどきの変化に合わせて微調整を続ける

というイメージに近いのです。

だから、

姿勢を整えるためには「しっかり支えること」と同時に、「必要なときに動けること」も大切です。

 

背骨や骨盤の動きが姿勢を支える

その微調整に関わっているのが、足首や股関節だけではありません。

背骨や骨盤を含む体幹も、下半身と協調しながら姿勢を調整しています。

背骨や骨盤まわりの動きが少なくなれば、体幹で調整できる幅も小さくなり、ほかの部分で補いやすくなります。

腰痛のある人の一部では、体幹を硬くして姿勢を保とうとするような戦略がみられることも報告されています。

イメージすると、

背骨や骨盤の動きが少なくなる
↓
同じ姿勢のパターンを使いやすくなる
↓
小さな揺れや変化に合わせた調整がしにくくなる

という感じです。

なので、姿勢を整えるときに「動ける余裕」を残しておくことが大切だと思っています。

 

体にも「しなり」があると考えてみる

これは、建物に例えると少し分かりやすいかもしれません。

日本の伝統的な木造建築では、柱や梁をつなぐ接合部などの変形や粘り強さも、地震の力に耐えるうえで重要になります。

すべてをただ硬くして動かないようにする、という考え方だけではないのですね。

もちろん、人の体と建物は同じではありません。

でも、

必要なところは支えながら、必要なところは動ける

というイメージは、体にも当てはめやすいと思います。

体をガチガチに固めるのではなく、小さな変化に合わせて動ける。

私は、この「動ける余裕」が体のしなやかさにつながると考えています。

 

リラックスは「動ける余裕」をつくる

ここで、リラックスすることにつながります。

リラックスとは、すべての力を抜いてぐにゃぐにゃになることではありません。

必要以上に入っている力を減らして、体が必要なときに動ける余裕を残すこと。

肩や背中、お腹などをずっと力ませていたら、その部分は自由に動きにくくなります。

だから姿勢を良くしようとしてさらに力を加える前に、

「どこか頑張りすぎていないかな?」

と一度、自分の体を感じてみてください。

余計な力を少しゆるめるだけでも、体に動ける余白が生まれます。

姿勢を整えるなら、まず体をゆるめてみよう

姿勢を整えるためには、

支える力と、動けるしなやかさ。

その両方が大切です。

姿勢を良くしようと頑張る前に、まず体をゆるめることも大切にしています。

とはいえ、

「力を抜いてください」

と言われても、自分ではどうしたらいいのか分からないこともありますよね。

そんなときに取り入れやすいのが、以前の記事でご紹介した、椅子や台に両脚を乗せて仰向けになる寝ながらできるスタティックバックというエクササイズです。

このエクササイズの良いところは、自分で頑張って姿勢を作り続けなくてもいいこと。

背中を床に預け、脚を台に預けることで、体を自分で支え続ける負担を減らしやすくなります。

すると、

「肩に力が入っていたんだな」

「思ったより体を頑張らせていたんだな」

と、自分でも気づかなかった力みに気づくきっかけになります。

大きく体を動かす必要もないため、疲れている日にも取り入れやすい方法です。

姿勢を整えようとして何かを足す前に、

まず体を休ませる
余計な力を手放す
そして、動ける余裕をつくる

良い姿勢は、頑張ってひとつの形を作り続けるものではなく、体が小さな変化に対応できる中から自然に表れてくるもの。

まずは体をゆるめるところから始めてみてくださいね。

「頑張って姿勢を作るのに疲れてしまう」という方は、まず体をゆるめるところから始めてみてくださいね。

寝ながらできる簡単エクササイズの記事を読む

 

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