家族のための家に自分の希望は入っていますか?

部屋


誰かのための役割を大切にしながら、自分の望みも暮らしに戻す

家族のために使いやすく整えた家なのに、自分だけが落ち着けない。

もし、そんなふうに感じているなら、家族を優先するうちに、自分の希望を暮らしの外へ置いてきてしまったのかもしれません。

家族を大切にすることと、自分の希望を大切にすることは、どちらか1つを選ぶものではありません。

この記事では、家族のために頑張ってきた暮らしの中へ、自分の好きな色や過ごし方、安心できる居場所を少しずつ戻す方法をお伝えします。

大がかりな模様替えをしなくても大丈夫です。

椅子1脚、引き出し1段、好きな色1つから、自分も心地よく過ごせる家を始められます。

家族の希望は分かるのに、自分の希望が分からない

家族と暮らしていると、お家を整える基準は、自然と家族の都合を優先するようになります。

子どもが使いやすいように。

夫がくつろげるように。

家族が散らかさずに済むように。

みんなが食事をしやすいように。

家事が滞らないように。

家族の好みや生活の習慣を考えながら、お家を整えてきた方も多いと思います。

「何色が好き?」

「どこに置いたら使いやすい?」

「どんな部屋なら落ち着く?」

家族のことなら、いろいろ思い浮かびます。

けれど、同じことを自分に尋ねると、

「私は、何が好きだったかしら?」

と、すぐには答えられないことがあります。

自分の希望がないのではありません。

長い間、自分の希望を尋ねる機会が少なかったため、少し分かりにくくなっているだけなのです。

 

「家族のため」は、家族を思う気持ちから生まれている

家族を優先してきたことは家族を大切にしているからこそ

家族のために選んだ家具

子どものモノを入れるために空けた収納

家族が好きな色でまとめたリビング

みんなが座れるように選んだ大きなテーブル

そこには、そのときの自分なりの思いやりがありました。

家族のために家を整えることは、誰かを大切にしたいという気持ちの表れです。

ただ、家族を大切にする役割が長く続くと、その家族の中に自分も含まれていることを忘れてしまうことがあります。

家族が心地よく過ごせることは大切です。

そして、家族の一員である自分が心地よく過ごせることも、同じように大切なのです。

 

家の中に、自分の希望が少なくなっていませんか?

お家の中を、少し見渡してみてください。

自分が好きで選んだものは、どのくらいありますか?

家族のモノには決まった居場所があるのに、自分のモノだけが空いている場所へ置かれていませんか?

本当は好きではない色や家具を、家族が気に入っているからという理由だけで使い続けていませんか?

次のようなことがあったら、自分の希望を少し後回しにしているのかもしれません。

【自分の希望が後回しになっているかチェック項目】
1.自分が座りたい椅子が決まっていない
2.1人で落ち着ける場所がない
3.自分のモノを置く場所が少ない
4.好きな色を家の中で使っていない
5.自分のために買ったものを、もったいなくて使えない
6.家族がいない時間も、家事をする場所にばかりいる
7.家具やインテリアを選ぶとき、自分の希望が最後になる

すべてを変える必要はありません。

まずは、「私は、どこで少し我慢しているのだろう」と気づくことから始めます。

 

自分の希望は、大きなものでなくていい

「自分の希望を暮らしに入れましょう」と言われると、自分専用の部屋や高価な家具が必要なように感じるかもしれません。

けれど、自分の希望は、もっと小さな形でも暮らしに戻せます。

朝、お茶を飲むときに使いたいカップ

座ると体がほっとする椅子

見ると気持ちが明るくなる花

手に触れたときに心地よいタオル

自分だけが使える引き出し

10分間、誰にも邪魔されずに過ごせる場所

自分の希望は、特別な願いでなくてもよいのです。

「私は、これが好き」

「ここに座ると落ち着く」

「この時間は、少し静かに過ごしたい」

そんな小さな感覚も、立派な自分の希望です。

まずは「椅子1脚分」の希望を入れてみる

自分のための部屋を用意できなくても、椅子1脚を置く場所なら見つけられるかもしれません。

窓の近く

リビングの一角

寝室の隅

ダイニングテーブルの、いつもの席

そこを、自分が落ち着くための場所として意識してみます。

椅子のそばには、必要なモノをたくさん置かなくても大丈夫です。

お気に入りのカップ

読みかけの本

小さな花

肌触りのよいひざ掛け

その中から、自分が本当に使いたいモノを1つだけ置いてみます。

大切なのは、誰かにおしゃれだと思ってもらうことではありません。

そこに座ったとき、自分の呼吸や体が自然にゆるむかどうかです。

椅子1脚分の小さな場所でも、

「ここは私が戻ってこられる場所」

と思えるようになると、お家の中での安心感が変わってきます。

共有する場所にも、自分の好きを少し入れてみる

リビングやダイニングは、家族みんなで使う場所です。

だからこそ、自分の希望を入れることに遠慮してしまうかもしれません。

けれど、共有する場所だからといって、自分の好きを全部しまい込む必要はありません。

例えば、

  • 好きな色のクッションを1つ置く
  • 自分が選んだ花を飾る
  • お気に入りの器を普段の食卓で使う
  • 家族写真の隣に、自分が好きな絵を飾る
  • 自分が心地よい香りを、家族と相談して取り入れる

このくらいの小さな変化から始めてみます。

いきなりお部屋全体を自分好みに変えるのではありません。

家族みんなが使う場所に、自分の希望も1つ加えてみるのです。

家族の希望の中に、自分の希望も並んでいる。

それが、誰か1人だけが我慢しない共有の空間につながります。

自分のために選ぶことへ、許可を求めなくていい

自分のためにモノを選んだり、場所を使ったりするとき、

「家族が使わないのに、置いてもよいのかな」

「私だけのために場所を取るのは申し訳ない」

と感じることがあります。

けれど、自分の居場所を持つことは、わがままではありません。

家族がそれぞれ自分のモノや居場所を持つように、自分にも心地よく過ごすための場所が必要です。

自分が安心して過ごせると、家族に向ける気持ちにも少し余裕が生まれます。

疲れているのに無理を続けたり、我慢が積み重なって不機嫌になったりする前に、自分を休ませる場所をつくる。

それも、家族との暮らしを大切にする方法の1つです。

今日、自分に1つだけ尋ねてみよう

今日は、お家を変える前に、自分へ1つだけ尋ねてみてください。

「私は、この家でどのように過ごしたい?」

すぐに答えが見つからなくても大丈夫です。

次のように、もう少し小さく聞いてみてもよいでしょう。

  • どこに座ると、ほっとする?
  • 家の中に、どんな色があるとうれしい?
  • 1人になったら、何をして過ごしたい?
  • しまい込んでいるけれど、本当は使いたいモノはある?
  • 家族のためではなく、自分のために選びたいものは何?

答えが1つ見つかったら、その希望を小さな形で暮らしへ入れてみます。

椅子を少し窓の近くへ動かす。

お気に入りのカップを棚の奥から出す。

自分のために花を1輪飾る。

引き出しを1段だけ、自分のために空ける。

それだけでも、お家の中に自分の気配が戻り始めます。

家族のための家を、自分も心地よい家へ

家族を大切にしてきた自分を、否定しなくても大丈夫です。

これまで家族のために選んできたものには、たくさんの思いやりが込められています。

その思いやりを、これからは自分にも少し向けてみましょう。

家族のために整えた家の中へ、自分の好きな色を1つ。

自分のための場所を1か所。

自分がほっとする時間を10分。

そんな小さな希望を戻していくことで、家は「家族のために頑張る場所」から、「自分も一緒に心地よく暮らす場所」へ変わっていきます。

家族のための家に、自分の希望は入っていますか?

まずは今日、家の中に自分がうれしくなるものを1つ、迎えてみてくださいね。

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