家に入るとき、出かけるとき。毎日の始まりを心地よく整えよう
風水では、玄関は「気の入り口」といわれます。
よい気を迎えるために、玄関はいつもきれいにしておきましょう。
靴は出したままにせず、花を飾り、明るく整えましょう。
そんなお話を、一度は聞いたことがあるかもしれません。
でも、「きれいな玄関にしなければ、運が悪くなる」と考えると、なんだか窮屈ですよね。
玄関を整える本当の意味は、運をよくするために正解どおりの玄関をつくることではないのではないかなとインテリア風水を学んでいくうちに感じています。
家に帰ってきた自分を心地よく迎え、外へ向かう自分の背中を、
気持ちよく押してくれる。
そんな場所にすることがいちばんだと思うようになりました。
玄関から入ってくるのは、気だけではない
玄関から入ってくるものは、風水でいう「気」だけではありません。
光や風
外の音や季節の空気
買ってきた物や届いた荷物
そして、外でさまざまなことを経験してきた自分自身も、
玄関を通って家に帰ってきます。
反対に、朝になれば、玄関から一日を始める自分が外へ出ていきます。
つまり玄関は、外の世界と自分の暮らしをつなぐ場所です。
ただ出入りするための通路ではなく、気持ちを切り替える小さな境目でもあるのです。
玄関は「これから始まること」を象徴する場所
玄関には、「始まり」という意味があります。
家へ入る最初の一歩。
外へ出る最初の一歩。
誰かを迎える最初の場所。
新しい物や情報が入ってくる入り口。
玄関の扉を開けたとき、目の前に物が積まれていたり、
靴をよけなければ入れなかったりすると、
体はその場で一度止まります。
「入る」「出る」という毎日の始まりに、小さな引っかかりが生まれるのです。
もちろん、玄関に物があるから人生がうまくいかない、ということではありません。
けれど、最初の一歩を踏み出すたびに、
物をまたぐ。
体をよける。
荷物を持ったまま扉を閉めるために、何度も動き直す。
そんな小さな不便が続けば、知らないうちに体も気持ちも身構えてしまいます。
玄関を整えることは、自分の「始める力」を邪魔している小さなものに気づくことでもあるのです。

帰宅したとき、玄関でどんな気持ちになりますか?
玄関の状態を確認するときは、置かれている物の数だけでなく、自分の感覚にも目を向けてみましょう。
玄関の扉を開けた瞬間、
「帰ってきた」
と、ほっとできるでしょうか。
それとも、
「また片づけなくちゃ」
と、気持ちが重くなるでしょうか。
足元が暗くて、靴や荷物にぶつからないよう注意していませんか?
鍵やバッグの置き場所が決まっておらず、帰宅するたびに手に持った物を、
とりあえず床や靴箱の上へ置いていませんか?
玄関は狭いことも多く、家族がいれば物も集まりやすい場所です。
いつも完璧に片づいていなくても大丈夫です。
大切なのは、玄関を見たとき、そして実際に通ったとき、自分の体と心が何を感じているかです。

まずは一度、玄関の外に立ってみよう
いつも見ている玄関は、見慣れているため、不便さに気づきにくくなっています。
そこで一度、玄関の外へ出てみましょう。
初めてこの家を訪れたつもりで、扉をゆっくり開けます。
扉は最後まで自然に開きますか?
足を置く場所はありますか?
靴や荷物をよけずに入れますか?
室内へ向かう視線を、物が遮っていませんか?
家に入って扉を閉め、靴を脱ぎ、荷物を置くところまで、いつもの動作をゆっくり行ってみてください。
動きが一度止まったところ。
体をひねったところ。
どこに置けばよいか迷ったもの。
そこに、玄関を整えるヒントがあります。

最初の一歩が軽くなる5つの整え方
玄関全体を一度に片づける必要はありません。
毎日出入りするときに感じる、小さな引っかかりを一つずつ減らしてみましょう。
1.扉の動きを妨げている物を一つ移動する
扉の後ろや玄関のたたきに、紙袋、傘、届いた荷物などが置かれていませんか?
まずは、扉を開閉するときによけている物を、一つだけ移動します。
扉がすっと開くだけで、家に入る最初の動作が変わります。
2.足を置く場所をつくる
靴をすべてしまわなくても大丈夫です。
まずは、玄関に入ったとき、安心して足を置ける場所を確保してみましょう。
よく履く靴だけを残し、それ以外の一足を靴箱へ入れる。
それだけでも玄関に小さな余白が生まれます。

3.帰宅したときに持っている物の居場所を決める
帰宅したとき、手には鍵、バッグ、郵便物、買い物袋などがあります。
これらの居場所がないと、「とりあえず置く」が増えていきます。
鍵は小さな器へ。
バッグはフックやかごへ。
郵便物は一つのトレーへ。
よく使う物ほど、玄関やその近くに、少ない動作で戻せる場所をつくりましょう。

4.足元と表情が見える明るさにする
暗い玄関では、無意識に足元を確認したりする必要があるため体が硬くなりがちです。
照明の明るさを確認する。
照明器具のほこりを拭く。
日中は、光を遮っている物がないか見直す。
小さなことですが、玄関が明るくなると、帰ってきたときの印象も変わります。
5.自分がほっとするものを一つ置く
玄関は、人からどう見られるかを気にしやすい場所です。
けれど、最初に心地よく迎えたいのは、そこで暮らしている自分です。
好きな花。
心が落ち着く色の小物。
季節を感じるもの。
目に入ったときに、少しうれしくなるものを一つ選んでみましょう。
飾ることが負担になるなら、何も置かず、きれいな余白を楽しむのも素敵です。
整えたあと、もう一度出入りしてみよう
物を一つ移動したら、もう一度、玄関の外から家に入ってみてください。
扉を開ける。
中へ入る。
扉を閉める。
靴を脱ぐ。
鍵や荷物を置く。
先ほどよりも自然に動けるでしょうか。
視線がすっと家の中へ向かうでしょうか。
そして今度は、家の中から外へ出てみましょう。
最初の一歩を、気持ちよく踏み出せるでしょうか。
見た目が大きく変わっていなくても、
「あら、さっきより動きやすい」
と感じられたら、玄関の流れはもう変わり始めています。

玄関は、毎日自分を送り迎えしてくれる場所
玄関を整えることは、よい運を無理に呼び込むためだけではありません。
一日を終えて帰ってきた自分に、
「おかえりなさい」
と伝えられる場所をつくること。
そして、これから外へ向かう自分に、
「いってらっしゃい。今日も大丈夫」
と伝えられる場所をつくることです。
玄関が少し通りやすくなり、光が入り、自分の好きなものが目に入る。
それだけで、家に帰るときの気持ちも、外へ出るときの気持ちも少し変わります。
玄関は、家の気の入り口であると同時に、毎日の自分を送り出し、迎え入れてくれる場所です。
まずは今日、玄関の扉をゆっくり開けてみてください。
その最初の一歩を軽くするために、何を一つ動かしたらよいでしょうか。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございます。
こちらの記事が何かしらのお役に立てましたら幸いです。


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